『アフター iOS 14 ディベロッパーがすべき「4つの対応」』イベントレポート

『アフター iOS 14 ディベロッパーがすべき「4つの対応」』イベントレポート

アプリソリューション本部コンサルタントのはなしーこと花島です!

今回は2020年10月27日に開催した、アフター iOS 14 ディベロッパーがすべき「4つの対応」@Zoomウェビナーのレポートをお届けいたします。

2020年9月にリリースされた iOS 14 のプライバシーポリシーについて、IDFA取得のオプトイン化など大きな変更が発表されました。それにより広告マネタイズを行う各アプリディベロッパーは必要な対応や、収益低下を防ぐための対策が必要となります。

本ウェビナーでは fluct も含めた各広告事業社の対応状況とディベロッパーが行うべき iOS 14 の対応について弊社SDKエンジニアを交えてお話しいたしました。
本記事では本ウェビナーの一部をご紹介いたします!

iOS 14 についておさらいはこちら!

iOS 14で必要な4つの対応

アフター iOS 14 ディベロッパーがすべき「4つの対応」は以下の4つです。

「そもそもどんなことが起こるのか?」や、「なぜ対応しなければいけないのか?」などの解説も交えてご紹介してまいります!

  1. 広告SDKのアップデート
  2. SKAdNetworkIDの記載
  3. ATT(App Tracking Transparencyフレームワーク)対応
  4. アプリの取得情報の記載
iOS 14 4つの対応スケジュール

①広告SDKのアップデート

なぜ広告SDKのアップデートが必要なのか?

Apple は iOS 14 から LMT(Limit Ad Tracking(広告追跡を制限する))取得の新しいAPIを公開しました。

これにより、古い LMT API を利用している SDK では、LMT が常にONになり、iOS 14 ユーザーの IDFA 取得は常に拒否されてると勘違いされてしまう可能性があります。

それにしたがってIDFA を使った広告の最適化ができず収益性が下がる恐れがあるため、SDK のアップデートをお願いしております。

広告SDKのアップデート

【対応】広告SDKのアップデートをお願いします!

広告SDKのiOS14対応バージョンへのアップデートをお願いします。
FluctSDKはiOS14対応ver(V6.11.0(9/16公開))を公開しております。

バグ修正なども行なっておりますので、最新版のご利用をお勧めします。
メディエーション先のアドネットワークSDKのiOS14対応状況は以下の表をご覧ください。

fluct では Podfile の自動生成をご用意しておりますので、項目を選択いただき吐き出されたコードをそのまま Podfile にご記載ください。

メディエーション先のアドネットワークSDKのiOS14対応状況(2020年10月27日時点)

アドネットワークバージョンリリースノートへの
iOS14対応の記載の有無
AppLovinSDK6.14.2なし
MaioSDK1.5.5あり
NendSDK_iOS7.0.0あり
UnityAds3.4.8あり
AdColony4.3.1あり
AdCorsa2.2.0なし
Five20200909あり(非公開、ログイン後確認可能)
※リリースノートの記載がないものの、iOS14 発表のタイミングでSDKがリリースされたのでこのversion以降で対応しているだろうと推測

②SKAdNetworkのためネットワークIDの記載

SKAdNetworkとは?

SKAdNetwork とは、Apple が開発した広告効果計測システムです。

ネットワークID とは、SKAdNetwork を使った匿名化された広告効果計測を行うために、Apple から発行された広告配信事業社毎のユニークなIDです。

SKAdNetwork でのコンバージョン計測の特徴

  • 匿名化されたデータでコンバージョンを計測(IDFAなし)
  • オプトイン不要
  • インストール後のイベント(e.g. 登録、課金)も計測できるが、計測可能な時間範囲や値は限定されている。

なぜ広告配信のために SKAdNetworkID の記載が必要なのか?

広告配信事業社は、広告配信面アプリにネットワークIDが記載されていることにより、どこの面で広告のコンバージョンが行われたかを、SKAdNetwork を使って判別できます。

広告表示を行うアプリは、Info.plist にネットワークIDを記載することで、SKAdNetwork を使った広告事業社の広告配信を行うことができるようになり、収益向上に繋がります。

SKAdNetworkID を記述することで配信できる案件が増え収益性高まる可能性が高いため、fluct では記述することを強くお勧めしております。

SKAdNetworkIDのためネットワークIDの記載
SKAdNetworkのためネットワークIDの記載

【対応】SKAdNetwork IDの記述をお願いします!

以下サンプルのようにSKAdNetwork IDの記述をお願いします。

SKAdNetwork IDの記述(サンプル)

ドキュメント:

③ATT対応

App Tracking Transparencyフレームワーク(ATT)とは?

IDFA許諾ダイアログを表示するためのフレームワークです。
文章は Info.plist に記述し、赤枠の部分のみ独自のコメントの追加が可能です。
文言は1パターンのみで、アップデートを行うまで変更はできません。
また、1ユーザーに対し表示できるのは1度限りです。

ATT

【要チェック!】オプトイン必須化の延期

iOS14のリリース(2020年9月)と同時にオプトインの必須化が始まる予定でしたが、9月の発表で、IDFA許諾の必須化が2021年の初旬まで延期されました。

必須化までの期間、アプリディベロッパーは App Tracking Transparency フレームワーク(ATT)を使用したIDFA取得のオプトインを実装しないままでおくことも可能になりました。

fluct としては特段の理由がない限りはギリギリまで設置されないことをお勧めします。

現時点でオプトインの実装をすると、そこで IDFA の取得を拒絶したユーザーのIDFA が取れなくなってしまうからです。オプトインの実装をしない場合、端末設定で IDFA の取得を OFF にしていない限り IDFA を取得できます。

FluctSDK での計測では現在iOS14の浸透率は30%程度です。(2020年10月27日時点)
※2020年11月11日現在のiOS14浸透率は71%です。

ATTダイアログ設置タイミングは?
※iOS14にアップデートしているユーザーの場合

参考:FluctSDK動画リワード広告でのIDFAの有無による価格の比較

fluct では IDFA 取得できていない場合の平均CPMと、IDFA 取得できている場合の平均CPMを比較すると約1.7倍も差があると想定しております。

これにより、いかに IDFA を取得する必要があるかがわかるかと思います。

FluctSDK動画リワード広告でのIDFAの有無による価格の比較

番外編:カスタムダイアログについて

SNS上ではカスタムダイアログを実装して「リジェクトされた!」との声も、「審査通過した!」との声もあり、審査にブレがある可能性が考えられます。

英語のFAQでは「説明はOK、同意の強要はNG」というように読めるため、『同意を強要せず、トラッキングの説明に徹している文言』であれば審査を通過するのではと考えています。

Can I explain to users why I would like permission to track them before I show the tracking permission prompt?
Yes, so long as you are transparent to users about your use of the data in your explanation. Per the App Store Review Guidelines: 5.1.1 (iv), apps must respect the user’s permission settings and not attempt to manipulate, trick, or force people to consent to unnecessary data access.

日本語訳:追跡の許可を求める画面を表示する前に、追跡を許可してほしい理由をユーザーに説明することはできますか?

はい。データの使用方法を明確に説明する限りは許容されます。「App Store Reviewガイドライン」の5.1.1(iv)の規定により、Appではユーザーのアクセス許可設定を尊重する必要があります。不要なデータアクセスに同意するようユーザーを誘導したり、だましたり、強制したりすることはできません。

https://developer.apple.com/app-store/user-privacy-and-data-use/

カスタムダイアログの調査資料

他社様の資料なので説明は割愛いたします。
とても興味深い結果でしたのでぜひDLしてご覧ください。

https://www.adikteev.com/resources/idfa-report

ATT対応-3(機能制限・報酬)

英語のFAQから引用です。以下の文言から”同意の有無による機能の制限・インセンティブの付与はNG”と考えています。

Can I gate functionality on agreeing to allow tracking, or incentivize users to agree to allow tracking in the app tracking transparency prompt?
No, per the App Store Review Guidelines: 3.2.2 (vi).


日本語訳:追跡に同意しなければ機能を利用できないようにしたり、Appによる追跡の説明画面の中でインセンティブを提示して、ユーザーに同意を促したりすることはできますか?

いいえ。「App Store Reviewガイドライン」の3.2.2(vi)で禁止されています。

https://developer.apple.com/jp/app-store/user-privacy-and-data-use/

④アプリの取得情報の記載

Appの取得情報の記載とは?

Apple のプライバシー保護強化に伴い、今年の秋から対応が必要となります。(2020年11月11日時点申請可能となり、12月8日から必須化となりました)

App Store 上でアプリが(利用するSDKも含めて)どのようなデータを取集しているかを申請する必要があります。申請内容はSDKごとではなく、アプリが取りうる全てのデータが対象になります。

【対応】取得項目を申請をお願いします!

ストア審査時にアプリの取りうる全てのデータのご申請をお願いします。
fluctではFluctSDKの取得項目一覧ページをご用意しております。チェックのあるものを申請してください。
またFluctSDKがメディエーションする各種SDKが収集するデータについてはリンクをまとめておりますので各社のページに飛んでご覧ください。
その他の広告事業社以外をお使いの場合には、各広告事業社のご案内をご確認ください。

ドキュメント:

FluctSDKの取得項目(2020年10月26日時点)

  • デバイスID
  • 広告データ
  • その他の使用状況データ
  • その他の種類のデータ
  • サードパーティ広告
  • アナリティクス
  • Appの機能

行っていただく対応のまとめ

  • 広告SDKのアップデート
  • SKAdNetworkIDの記載
  • ATT(App Tracking Transparencyフレームワーク)対応
    ・ご設置は必須化ギリギリの2021年初めがおすすめ
    ・カスタムダイアログ・報酬付与は注意が必要
  • アプリの取得情報の記載
    ・施工済み、2020年12月8日以降必須化

最後に

iOS14については広告収益の減少が大きくなる見込みであり、アプリディベロッパー様では多くの対応が必要となります。

今後もfluctでは iOS 14 について積極的に情報収集・発信を行なってまいります!fluct magazineではこれからも最新情報や、収益リカバリ施策なども記事にしていければと考えております。

ご不明な点などありましたらお気軽にお問い合わせください。