モバイル動画広告を最適化するための7つのコツ

モバイル動画広告を最適化するための7つのコツ

本稿は、GROWTH HACK JOURNAL に掲載された記事を転載したものです。


広告キャンペーンを成功に導く上でモバイル動画がどれほど大きな効果を発揮するかは皆さんすでにご存じかと思いますが、モバイル動画のパフォーマンスを向上させるためには、どのような手段があるでしょうか。手当たり次第に動画をアップロードするというのは、現実的ではありません。確実に成果が得られるような戦略をしっかりと立てましょう。そのために今回は、動画広告を作成するためのガイドを用意しました。これから紹介する各ステップはどれも重要ですが、最終的に成果を上げたいのであれば、すべてのアドバイスを検討しながら動画作成を進めるとよいでしょう。
VIDEO IS EVERYWHERE
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動画広告に欠かせない モバイル端末への最適化

まず気を付けなければならないのが、動画広告に対する視聴者の動きは、モバイル端末とデスクトップで大きく異なるという点です。さらにモバイル端末の場合には、動画が様々なサイズの画面で表示されることになります。これらの点を念頭に置き、動画広告をモバイル環境に最適化するための手順を一から学んでいきましょう。
US Digital Video Ad Spending

動画広告を載せるプラットフォームを決める

ここで対象となるユーザーについてよく考えて、ユーザーが好んで利用するチャネル、つまり動画を見つけてもらえる見込みの高いチャネルを定めましょう。動画広告を出稿するのに適したプラットフォームが決まったら、そこのルールに従って動画を作成します。選んだプラットフォームの動画のルールをしっかり読み、最初から最後までその指示に従うようにしましょう。ソーシャルメディアネットワークでは様々なツールを使って動画広告を作成できますが、ツールの使い方自体はそう難しくありません。しかしクオリティの高い広告を完成させるまでには様々な手順を踏む必要があります。
プラットフォーム

Image Source: https://www.apptamin.com/blog/instagram-video-app-install-ads/

動画広告を表示するタイミングを最適化する

動画広告を出稿するのにピッタリなプラットフォームが決まったら、必ず顧客のデータを分析し、彼らが動画を見ようとするタイミングを見極めましょう。通勤、通学中にスマートフォンをチェックする人もいれば、夜の遅い時間の方が動画広告に関心を向けてくれる人もいます。あるいは週末に動画を多く見たいというユーザーも一定数いるでしょう。ユーザーの傾向に合わせて、動画広告を表示しましょう。クオリティの高い動画ができたところで、顧客が仕事をしている時間帯や、深夜に動画を表示するように設定したら、誰も見てくれず意味がありません。1日のうちベストなタイミングで表示されなければ、動画広告は効果を発揮できません。
More likely to watch socially and on the go

ImageSource: http://tubularinsights.com/millennials-watch-tv-smartphones-tablets-video-viewing-report/

動画広告の音声はミュートをデフォルトに設定する

モバイル端末はどこでも使用できます。そこで次のようなシナリオを想像してみましょう。ある潜在顧客が通勤中にバスに乗っています。彼が動画広告に目をとめ、タップしました。すると突然音声が流れ、製品について話し始めました。車内の視線が集まります。そこで彼は周囲に謝ろうとして、動画を閉じてしまいます。この瞬間、潜在顧客をひとり失ってしまったことになります。つまりモバイル動画広告を作成する時には、音声に頼ってはいけません。音声を聞くかどうかは、ユーザーが選択できるようにしましょう。
Headlines are core part of the video experience

ImageSource: http://nativeadvertising.com/how-to-optimize-your-brands-video-to-make-the-most-of-your-native-placements-2/

モバイル端末が縦向きで利用されることを考慮する

大抵の人はスマートフォンを縦にして使っています。そのため動画が表示されるたびに横向きに持ち変えなければならないものだと、ユーザーはとても面倒に感じます。最近では多くのプラットフォームが縦向きの動画に対応しているため、それに合わせて縦向きの動画を用意しておくべきです。人気の高いチャネルのうち、この縦型動画が必要となるチャネルのひとつが「Snapchat」です。「Snapchat」はあらゆる動画を縦型に変換したい時に役立つ専用ツール、Snap Publisherも提供しています。ツールを上手く活用できるようにドキュメントをしっかり読みましょう。
Horizonal VS. Vertical

ImageSource: https://www.mediapost.com/publications/article/276425/vertical-in-app-mobile-video-ads-offer-greater-imp.html

動画広告の長さに注意する

モバイル端末の場合、ユーザーはwebページからアプリへ、アプリからその他のページへとほんの数秒のうちに移動します。モバイル端末ユーザーの意識が動画に向く時間はとても短く、最初の数秒で顧客の関心を引けなければ、すべての努力が水の泡となってしまいます。また必要以上に長い動画を作ってはいけません。専門家らの意見を見ても、視聴者に動画を最後まで見てもらうには、動画の長さは30秒未満とすることが推奨されています。ただし当然ながら、ユーザーがそれだけの秒数を費やす価値があると思えるだけの面白い動画を作成することが大前提です。
Click rates for ads longer than 30 seconds tended to be than shorter-length units

ImageSource: http://marketingland.com/comprehensive-guide-video-advertising-2016-170879

マルチスクリーン対応にする

動画をデザインする上で検討すべき点として、最も重要なもののひとつがモバイル端末の種類の多さです。動画広告を使ってブランドの認知度を高めたいのであれば、どの端末の画面でもブランドのロゴが見えるように、その表示方法には注意を払わなければなりません。同時に、ターゲットオーディエンスの趣向も把握しておきましょう。例えば若い顧客はスマートフォンを好んで利用しますが、35~54歳の年齢層ではタブレットを使用する時間が長くなるという調査結果もありまう。ミレニアル世代の場合はどちらの端末も使用しているものと考えておく必要があります。モバイル動画広告作成のベストプラクティスについては、昨年IABが発表したレポートで詳しく紹介されているので目を通しておきましょう。
Smartphone and Tablet Usage by Age Group

ImageSource: http://www.fico.com/en/blogs/marketing-customer-engagement/mobile-banking-millennials-might-think/

インタラクティブにする

ここまでのステップを実践すれば、最適化はほぼ完ぺきです。あとは動画広告を見た顧客の反応を待つばかりといきたいところですが、その前にもう1点、顧客が動画を気に入ってくれたその後のことも考えておきましょう。アプリをインストールする、あるいはプレミアムコンテンツを購入するなど、広告の目的を達成するために顧客にとって欲しい行動を明確に示しておかなくてはなりません。そのため、「アプリをダウンロード」や「今すぐ購入」といったわかりやすいCTAがここで必要となります。インタラクティブな動画広告を作成し、ユーザーが次に取るべき行動をはっきり示しておけば、エンゲージメントに繋がります。このような用意を整えておくことで、あとは顧客が動画広告に興味を持ってくれさえすれば、ROIを最大限まで高めることができるのです。
War of Nations

ImageSource: https://adwords.googleblog.com/2015/03/drive-more-app-installs-with-higher.html

最後に

これでモバイル動画広告の最適化は完ぺきです。なぜ最適化に労力と資金を費やすかというと、日々変動する市場においてユーザーを引き付けるチャンスがかなり限られているためです。あらゆる手段を使ってユーザーの期待に応えようとする努力が必要とされています。ユーザーは自分の使用している端末専用に用意された高度な体験を望んでいます。そのような期待に少しでも添えないことがあれば、ライバルに好機を与えるという最悪の結果を招いてしまいます。さっそく今回紹介したアドバイスを活かし、顧客の好むプラットフォームでしっかり最適化された動画広告を発信しましょう。
この記事は、App Samurai社のブログ”7 Tips For The Best Mobile Video Ad Optimization“を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。Repro published the Japanese translation of this original article on App Samurai in English under the permission from the author.